介護施設、抜き打ち指導で虐待発見へ。

介護施設での職員による虐待は年々増加し、尊い命が奪われています。

川崎市の介護付き有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で男女3人が転落死した事件などを受け、厚生労働省はガイドラインの見直しを決定。自治体が事前通告なく事業所を実地指導し、高齢者虐待を早期に発見するためです。

出典:産経新聞

厚生労働省は、自治体が事前通告なく事業所を実地指導できるようガイドラインの見直しを決めました。増加する高齢者虐待を早期に発見するための見直しで、運用は4月からです。

施設で高齢者虐待が疑われる場合、介護保険法に基づいて行われる監査や実地指導。通報や苦情に基づく監査は事前通告の必要はなく、抜き打ちで実施できます。しかし、日常的な虐待防止への対応を調べる実地指導は、事前に文書で日時や場所、目的を知らせる方が望ましいとされていました。

これまでの実地指導は、通報や苦情がない限り、事前通告はしていなかったでしょう。事前に日時や場所を知らせる方が望ましい、ということなら望ましい方を選びますよね。スムーズに仕事を終わらせたいのはお互いさまですから。結局のところ、形だけの指導だったというわけです。

事前に日程を知っていれば、書類は完璧にそろえ、散乱した物品を整理し、車いすや歩行器であふれる廊下を片づけ、身体拘束をはずし…「うちの施設は問題ありません」アピールをすることは容易です。

施設環境だけでなく、指導当日の職員を増員したり、素行が悪い職員から評判の良い職員へとシフトを変更して、介護環境をより良く見せることだってできます。

このような現状をふまえて、今回のガイドライン改正となりました。実地指導を事前通告すれば、施設で身体拘束などの虐待が行われていても証拠隠滅の恐れがあるとの理由です。改正により、事前通告がなくても目的などを文書で示せば指導ができるようになります。

施設側にとっては、忙しい時間帯に実地指導となれば大変です。しかし、そんなときこそ入居者への職員の接し方が見えるのではないでしょうか。指導側には、忙しそうだから簡単に済ませよう、今日は書類だけのチェックにしよう、ということだけはやめていただきたいですね。

数ある施設を頻回にチェックすることは難しいと思いますが、抜き打ち指導なので抑止力にはなるはずです。

それにしても抜き打ち指導なんて、まるで中学生の持ち物検査みたいですね。そうでもしなければ健全な介護ができないなんて悲しいです。

中学生なら、学校で禁止されているスマホを持ってきて先生に取り上げられたとしても、困るのはルールを破った本人です。しかし、介護施設での虐待で苦しむのは入居者なのですから。

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